尊敬語と謙譲語の決定的なちがい
ていねい語はなんとかなるにしても、尊敬語と謙譲語を指導するのはなかなか難しいです。
教科書のような「相手を高める」や「自分をけんそんして言う」などを伝えても、子どもの頭の中は「?」でいっぱいになります。
尊敬語と謙譲語の決定的なちがいは、「主語」です。
相手が主語なら尊敬語、自分が主語なら謙譲語です。
これを子どもたちに伝えます。
テンポよくフラッシュカードで進める!
フラッシュカードを作って尊敬語と謙譲語を見せていきます。
↓ 先生「だれがいらっしゃいますか?」
「私」か「校長先生」で答えさせていきます。
子ども「校長先生」
先生「みんなでいいましょう。」
子どもたち「校長先生がいらっしゃいます!」
先生「主語が校長先生です。『いらっしゃる』は尊敬語?謙譲語?」
子ども「尊敬語」
といった感じで進めていきます。
敬語を知っているか知っていないかは、これまでの経験値がものをいいます。
「私がいらっしゃいます。」でも違和感がない子もいます。
でも、淡々と進めていきます。
↓ 先生「だれがいただきますか?」
子ども「校長先生」
先生「みんなでいいましょう。」
子どもたち「校長先生がいただく」
子ども「なんか変じゃない?」
先生「校長先生が食べるとき、なんていうかな?」
子ども「お食べになる。」
子ども「めしあがる。」
先生「じゃあ、だれが『いただく』かな?」
子ども「私が」
子どもたち「私がいただく。」
先生「主語が『私』だから、尊敬語?謙譲語?」
子ども「謙譲語!」
こんな感じで主語をたずねて、違和感があるかないかを考えていきます。
その上で、教科書のように尊敬語と謙譲語をまとめていきます。
教科書の問題を扱う。
教科書にある問題は、主語がない問題も多くあります。
主語を明確にして敬語を考えさせます。
それでも、どっちかわからない子もいます。
こればっかりは日々の経験ですね〜。