では指導実践です。
教育実習生が来た時に、一緒に考えた実践です。
教科書に載っている「お元気ですか。十五日から〜」と書かれてある秋の手紙を黒板に貼ります。
先生「この手紙から何の季節かわかりますか?」
子ども「秋」
先生「この手紙のどこから?」
子ども「秋祭りから」
先生「こういったお手紙に季節の様子をいれるあいさつのことを時候のあいさつといいます。今日は、秋を感じさせる簡単なお手紙を書こうと思います。」
と言って、下の短冊を掲示します。
先生「まずは、みんなに時候のあいさつを考えてもらいたいと思います。例えば②にこんな言葉を入れます。」
②に「おいしい」と入れました。
先生「秋を感じさせるなら、①にどんな言葉を入れたらよいですか?」
すると、栗、さつまいも、さんまなど、秋にちなんだたくさんの言葉がでてきました。
先生「じゃぁ、今度は①にこんな言葉をいれます。」
①に「紅葉が」と入れました。
先生「じゃあ②にはどんな言葉を入れたらいいかな?」
「きれいに咲く」や「美しい」などがでてきました。
先生「このように、『〜が〜の季節となりました』で時候のあいさつになるね。」
時候のあいさつの形を確認したところで、秋を感じさせる言葉を出させて、黒板に書き出していきました。
食べ物はもちろん、コスモス、すすき…、運動会やハロウィンなどの行事もでてきました。なかなか出てこない子は、教科書も参考にしていました。
先生「この中から時候のあいさつを作れる人いますか。」
・くりがおいしい季節となりました。
・コスモスがたくさん見られる季節となりました。
・運動会が楽しみな季節となりました。
など、たくさん発表してくれました。
時候のあいさつにがんばっていることを添える
先生「時候のあいさつだけではさみしいので、『自分のがんばっていること』を添えます。」
見本を見せます。
先生「こうして自分の今の様子を書くと、よりお手紙らしくなりますね。」
「これは誰に向けてのお手紙を書くの?」と質問がありましたが、
「時候のあいさつと自分ががんばっていることを書くだけで、誰にでも送ることができるお手紙になるよ。」
と子どもたちに伝えました。
手紙により深みを出す
先生「先ほどの見本のお手紙に少し深みを出したいなと思います。」
子ども「どうするの?」
先生「ふどうだけでもいいんだけど、より秋のぶどうのおいしさを伝えたいです。」
と言って、下のようにふきだしで追加してみます。
先生「このように、それぞれの言葉をくわしくする言葉を入れると、より秋を感じたりそのもののよさが伝わるね。」
このあと、手紙を書いていきました。中には2つ3つとたくさん書く子もいました。
以下、出来上がった時候のあいさつです。
・きれいで真っ赤なもみじが紅葉する季節になりました。
・紅葉でまわりが美しくなる季節となりました。
・とんぼがひらひらときれいにとぶ季節となりました。
・真紫のさつまいもかとれる季節となりました。
・虫の音がきれいに聞こえてくる季節となりました。
・ハロウィンが盛り上がる季節になりました。
・あまくておいしいくりが実る季節になりました。
これに自分が今がんばっていることを足します。
次の日は色鉛筆なども使いながら、清書して掲示しました。
最近は、イラストを描くのもダブレットで検索すると簡単に出てくるので便利ですね。
ご意見いただけたら幸いです。