前回の続きです。
前回は通過算に出てくる「わたり切る」という意味を確認しました。
今回は、いよいよ文章問題を解いていきます。
では、指導実践です。
先生
「では、今日の問題です。」
〈問題〉
長さ120mの電車が180mの鉄橋をわたり切るのに、15秒かかりました。
この電車の時速は何kmですか。
教科書では以上の問題になっていますが、時速を求めるのを秒速にして子どもたちに提示しました。
先生「じゃぁ、解いてごらん。」
子どもたちに図を渡してノートに貼らせました。
↓子ども用の図はこちらから↓
机間巡視をすると意外や意外、「180÷15」という答えが何人もいました。
いじわる(!?)なので、あえて180÷15と書いた子を当てます。
先生「なるほど。鉄橋の長さが180mで、15秒で進むんだから180÷15だね。」
すると…
子ども「ちがーう!」
という声が聞こえてきました。
先生「え?どこがちがうの?」
子ども「だって、わたり切るって書いてあるんだから、電車が全部…。」
先生「おーっと、ストップ!」
と、説明を中断しました。
先生「そうなんです。実は、180÷15はまちがいなんです。今、◯◯くんが言いかけたのがヒントになるんだけど、同じことを言える人いる?」
子ども「わたり切るだから、電車が全部…。」
先生「さぁ、180÷15は何がダメなんだろう。となり同士で話してごらん。」
すると、「あ〜なるほど。」と、いろんなところからつぶやきが聞こえてきます。
子ども「わたり切るのは、電車が全部鉄橋から出た時だから、電車の120mも足さないといけない。」
先生「そうだね!よく気がついたね!」
図にも書き足します。
そして、
式:(120+180)÷15=20
答え:秒速20m
先生
「分速を時速にすると、どうなるだろう。」
式:20×3600=72000(秒)
答え:時速72km
最後は、となり同士でなぜその式になったか説明しあって終わりました。
ご意見頂けたら幸いです。
↓今回の授業で使ったスライドはこちらからどうぞ↓
https://kuronekoneko.com/hayasatukazansuraido/