では、指導実践です。
200%はどのくらい?
先生「新幹線に一両の定員が60人のところに、乗客が60人います。乗車率何%?」
子ども「100%!」
先生「そうだよね。全部は100%だよね。」
と、ふわっと百分率にふれます。
これまでの人生で「何パーセント」を聞いたことない子なんていないと思います。
多分、簡単な百分率も合わせて進めると理解しやすいのではと思います。
先生「じゃあ、年末で乗車率が増えて、120人乗りました。乗車率何%?」
子ども「200%!」
先生「何で?」
子ども「2倍だから」
先生「そうだよね。2倍だから200%」
導入なので「何となく百分率ってこんなもんだよ」くらいで、サクッと進めます。
先生「もとの量に対して2(倍)のことを、『割合』といいます。200%は、その割合の別の言い方です。年末は定員の2の割合で乗ってるんだね。」
割合の使い方もさらっと言います。
先生「↓ここまでの関係を図に表してみます。」
半分はどのくらい?
先生「次です。平日は乗車率50%。何人乗ってる?」
子ども「30人!」
先生「何で?」
子ども「半分だから」
ここで半分だからといって60÷2をしてはいけません。
60×0.5という考えが必要です。
先生「↓半分ということは、0.5倍だね」
↓この半分と2倍という関係の図を用いて、次の問題に進んでいきます。
150%は?
先生「じゃあ、150%だったら、どこにかけばいい?」
子ども「↓ここ」
先生「なるほど。100%と200%の間だから何倍だろ?」
子ども「1.5倍」
先生「1.5倍の時の乗車率を求める式と答えを言える人?」
子ども「60×1.5=90 90人」
先生「乗車率150%は90人なんだね。定員の1.5の割合で乗ってるんだね。」
図があるからわかりやすいです。
72人って?
先生「↓別の日は72人乗りました。定員の何倍だろ?式言える人?」
子ども「72÷60=1.2 1.2倍」
先生「1.2倍だから120%だね。定員の1.2の割合で乗ってるんだね。」
なんて言いながら、ちょいちょい百分率のジャブを打ちます。
だいたいでいいのです。
42人って?
先生「じゃあ、この日は平日で42人しか乗りませんでした。これは、100%より…」
子ども「少ない。」
先生「何%くらいだろうね。」
42人を図に書きます。↓
図にかくと、大体の検討がつきます。式を考えさせます。
子ども「42÷60=0.7」
先生「0.7倍かあ。70%ってところだね。定員の0.7の割合で乗ってるんだね。」
まとめる
もう一度、割合の意味を確認します。
先生「このように、もとの量に対して2(倍)や1.5、0.7などを、『割合』といいます。何%とかは、その割合の別の言い方です。」
「60人を1とすると、120人は2にあたる。42人は0.7にあたる」など、確認します。
今回はガチガチに教えるのではなく、ふわっと割合ってこんな感じというくらいで留めておきます。
割合も結局「比」
割合や速さ、単位量、小数倍…。いろいろありますが、結局のところ全て比の関係かなと思っています。
教師側だけでもその感覚を持っておくと指導に困らないと思います。
↓掲示用の図を添付します↓
授業のお役に立てば何よりです。
ご意見いただければ幸いです。