5年生に「速さ」が降りてきました。
今まで6年生で教えていた「速さ」が、5年生に降りてきました。
「単位量あたり」のあとに「速さ」をつなげて指導できるので、「時速も単位量だ」ということが子どもたちにもわかりやすいのではと思っています。
導入に工夫を
教科書だと、2人の走った距離と時間からそれぞれの速さを調べていきます。
今回は、少し工夫をして、回転寿司のお寿司の回る速度から速さを考えていこうと指導案を考えました。
「1あたりで速さを平均化する」という意味では、教科書のように初速度や最高速度が違う短距離走の方がいいと思ったのですが、40mと50mの短距離って、50mの方が最高速度で走る距離が長いから、速さを比べるには適していないのかなと。
まぁ、そこまで考える子はいないかもしれませんが…。
教科書には、導入の最後に「実際はスタートからゴールまで同じ速さで走ることはできないけど、平均して同じ速さで走ったと考えます。」と、書いてあります。
このことは、車などの速度を求める時に伝えていこうと思います。
いろいろ考えた結果、常に一定で動く「回転寿司の回る速さを予想する」から進めていくことにしました。
では、指導実践です。
先生「今日は、回転寿司の回る速さを予想してもらいます。どれくらいの速さだと思う?」
子ども「う〜ん」
先生「どれくらいの速さなのか、机の上で指を動かしてごらん。」
それぞれ予想して指を動かしています。
先生「今度は紙を渡すので、それにえんぴつで予想の速さで動かして書いてごらん。」
A3の紙を半分に切ったものを子どもたちに渡し、えんぴつで予想した速さで直線を書いていきます。
「直線」と言わないと、いろんな曲線で書くので注意が必要です。
その後、何人か前に出てきてもらって、黒板にチョークで、予想した速さでまっすぐ線を書いてもらいます。
子ども「おそくない〜?」
子ども「そんなに速いかな〜。」
など、書く度にいろんな反応が返ってきました。
先生「今、3人に直線を書いてもらったけど、この直線だけでだれが速かったり遅かったりしたかわかる?」
子ども「わからない。」
先生「何がないとだめかな?」
ペアトークをしてもらいます。そして、
子ども「時間がないとわからない。」
先生「そうだよね。その直線の距離に、どれだけ時間がかかったかがわからないと、速さってわからないよね。」
そして、
先生「今から先生が1秒ずつカウントします。今書いた直線は何秒かかってなぞったのか、その直線の上からもう一度えんぴつでなぞってもらいます。」
ストップウォッチで「よーいスタート!」といって、なぞってもらいます。
その後、数人に発表してもらいます。
A「35㎝で20秒」
B「28㎝で25秒」
C「19㎝で4秒」
など、発表していく度に大盛り上がりです。
そんな中、
「速すぎる!」
とか
「遅い!」
などの声が聞こえてきます。
先生「え?なんで距離も時間もバラバラなのに、速い遅いがわかるの?」
ペアトーク後、発表してもらいました。
「1秒あたりにそろえたらわかる。」
単位量あたりの勉強が生かせていました。
先生「なるほど!」
といって、それぞれが記録した1秒あたりの進んだ距離を出してもらいます。
先生「みんなが出したように、速さは一般的に1秒や1分、1時間あたりにどれだけの道のりを進んだかで表します。」
さあ、そして答え合わせです。
先生「回転寿司の回る速さを調べてきました。正解は…1秒あたり4㎝です!」
インターネットでいろいろ調べてみました。どうやら1秒4㎝が一般的だそうです。
子どもたちからいろんな反応が返ってきます。
先生「じゃぁ、1秒あたり4㎝で進む速さでもう一度線をなぞってみようか。」
といって、定規を用意させ、もう一度線を引いてもらいました。
秒速4cmより遅く予想していた子が多く、「こんなに速いの!?」と、意外な様子でした。
速さに、少し興味を持たせることができたのではと思っています。
導入はここまで。
ご意見いただけたら幸いです。