5年算数「小数のわり算」指導実践1「導入前に教えること」

教えるのに悩む単元

何度も5年生を担任していますが、割合も含め、教えるのが難しい単元です。

「0より小さい数でわると、商はわられる数より大きくなる。」や、

「2.5mの重さが3.4kgの鉄の棒があります。1mの重さは何kgですか。」など、

子どもたちにとって混乱する問題が山積みです。

だからこそ、もう一度わり算の意味を確認する。

その混乱を少しでも軽減したい!

そこで、小数のわり算を指導する前に、3年生のわり算に戻って、

わり算には「わける(包含除)という意味と、1あたり(等分除)を求める」という2つの意味がある。

ということをおさえることにしました。

なぜなら、今回の小数のわり算数では、

「2.5mの1mあたりを求める」だったり、

「0.8mの1mあたりを求める」だったりと、

「1あたりを求める」ということが大切になってくるからです。

では、指導実践です。

先生「今日から5年生のわり算の勉強に入りますが、その前にわり算ってどんな意味があったか、おさらいしていきます。」

A:12個のりんごを1人3個ずつ分けます。

何人に分けられますか。

式と答えを書かせたあと、図も描かせます。

(式)12÷3=4

(答え)4人

次の問題。

同じように式と答えを書かせたあと、図も描かせます。

B:12個のりんごを3人で同じ数ずつわけます。

1人分は何個になりますか。

 

(式)12÷3=4

(答え)4こ

図に表すと、りんごの囲み方が変わります。

この囲み方を間違える子も何人かいたので、ていねいにおさえます。

先生「同じ式だけど、問題で意味が変わってくるね。このように、わり算にはただわけるという意味と、1あたりを求めるという、2つの意味があります。」

子どもたちは、「へ〜。」と言った様子。

3年生で習ったことなど、忘れています。こんなことを気にする子なんてあまりいません。

先生「では、まとめます。」

まとめ

わり算には、分けるという意味と、1あたりを求めるという2つの意味がある。

2つの意味を定着させる。

2つの意味を定着させるために、練習プリントを作りました。

先生「5つの問題があります。どちらの意味か考えながら解いてごらん。」

「分ける」はAタイプ、「1あたりを求める」はBタイプとしました。

問題の最後の文章を手がかりに、どちらのタイプか判断していったようです。

ご意見頂けたら幸いです。

次回に続く!

5年算数「小数のわり算」指導実践2「整数÷少数(300÷2.5)」

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