では実践報告です。
86×30の筆算を工夫して解きます。
先生「86×30です。」
先生「今まで通り計算するよ。」
先生「さて、この86×30ですが、このように計算しました。」
子ども「え?いきなり?」
子ども「あ〜、なるほど。」
いろんな反応がありました。
先生「なんでいきなり答えを書いたんだろうね。」
子どもたちが手を挙げますが、
先生「左の式と右の式とで、ちがいは何ですか?」
子ども「途中の式がない。」
先生「そうだね。でも、まず何ではじめの00を書かなかったんだろう。」
子ども「00は書かなくても計算に関係ないからいらない。」
先生「なるほど。でも、それじゃあ答えは258になるんじゃない?」
子ども「86×3の3は、十の位の数字だから、一の位に0がいる。」
先生「それで、途中の式は書かなくてもいいんだね。」
類似問題を解いて、まとめる。
14×20や27×30の問題を、1問ずつ確認しながら解いていきます。
途中の式で00がでてくるので、省略できることをおさえます。
ここで注意ですが、別に省略しなくてもよいことを伝えます。算数が苦手な子は、今までと同じやり方が増えると、混乱することもあるからです。
ただ、テストなどで「くふうして答えなさい。」と出てくることもあります。その時は注意しなければなりませんが。
そして、まとめていきます。
先生「途中の式が省略できる時は、問題の数字がどんな時ですか。」
子ども「かける数が20や30などの何十の数字の時。」
くふうして解ける問題かどうか理解させる。
先生「じゃあ、先生が今から言う式は、くふうできるかできないかどちらでしょうか。できると思ったら、手を挙げてください。」
と言って、34×24や29×30などの式をバラバラに言って、何十でかける時の式で手が挙がるかどうか確かめました。
ご意見頂けたら幸いです。