手首の角度と姿勢の関係
第5回の記事でも紹介したように、手首は人差し指や親指でたて線が引ける角度に調節します。
えんぴつの持ち方を考える・第5回「3本指の動かし方」手首の角度が悪いのは、姿勢の悪さが原因だと思います。
たとえば、猫背でえんぴつを持っているとしましょう。
そうすると、書いている字をのぞく角度が下の絵のようになります。
すると、正しい手首の角度では、手首がじゃまで字が見えません。
また、ひどい時は、ソファーに座って書いているかのような子も見られます。
これではうでも伸び、正しい角度で持つのは難しいです。
正しい手首の角度で字を書くなら、必然的に字を見下ろすために、体を起こさざるをえません。
見下ろすということは、体の近くで字を書くことになり、正しい姿勢に近づきます。
正しい姿勢だと肩の力がぬけやすくなり、
猫背だと、肩に力が入ります。
人間は、常に姿勢に気を付ける必要がある。
姿勢が崩れるのは、普段より筋肉を使わない生活をしていることも原因のひとつみたいです。
楽なものを使うほど、人間の感覚は失われるそうです。
オフィスで使われている椅子は、正しい姿勢を保つのではなく、身体にとってラクな椅子。これまでメーカーは、人間工学に基づいて、身体にとってラクな椅子を作り続けてきました。オフィスで使うほとんどの椅子には、背もたれがついていますが、正しい姿勢を保つためには、必ずしも必要ではありません。
人間が自然に持つバランス調整力を引き出す構造になっていないということですね。後ろに背もたれがあると、それを頼りますから、自分でバランスをとる能力が退化してしまう。身体が正しい姿勢を忘れてしまう。
学校で背もたれにもたれかかって座っている子は、普段から楽に座れるいすばかりに座っていることが原因かもしれません。
「時には自分の姿勢を意識し、正すことが必要だ」ということを、知っておく必要があると思います。
もちろん、我々教員も気をつけていかないといけないと思います。
↓第7回に続く!↓